EdgeCortixについて
エッジにおけるAIの効率性に焦点を当てたイノベーション
EdgeCortixのミッション
エッジ側でクラウドレベルに近いパフォーマンスを実現し、エネルギー効率と処理速度を桁違いに向上させ、お客様の運用コストを大幅に削減する
会社の沿革
ダスグプタ サキャシンガ 博士、当社のCEO兼創設者であり、人工知能システムの分野で20年以上にわたる豊富な経験を持つ技術者です。彼のキャリアは、マックス・プランク協会や理化学研究所といった公共の研究機関から、マイクロソフトやIBMリサーチといった大手企業にまで及んでいます。この経験を活かして、AIの処理をエッジで最適化し、消費電力を最小限に抑えることに取り組む企業、EdgeCortixを設立しました。ダスグプタ博士は、多くの強力なAIソリューションがエッジ環境では消費電力が大きすぎて効果的に機能しないことに気付きました。ほとんどのAI企業が従来、シリコンデバイスを優先してからソフトウェアを適応させるのに対し、ダスグプタ博士はもっと良い方法があるはずだと考えました。
2019年7月、ダスグプタ博士は東京に本社を置くファブレス半導体企業としてEdgeCortixを設立しました。AIの成長の可能性を見込み、当社は日本を代表するベンチャーキャピタル企業であるSBIインベストメント株式会社や、日米協力に焦点を当てた主要ベンチャーキャピタルであるGlobal Hands-On VC(GHOVC)を含む著名な投資家グループから資金を集めました。また、EdgeCortixは長年の顧客であり、世界的な半導体ソリューションの大手サプライヤーであるルネサスエレクトロニクス株式会社からも大規模な投資を受けています。
エッジコンピューティングに特化したAIアクセラレータをソフトウェア主導のアプローチで開発することに重点を置き、過去5年間(20件以上の特許を取得・申請)にわたり、当社の日本のエンジニアリングチームは、MERAコンパイラとソフトウェアフレームワークおよび、ランタイムで再構成可能な斬新なプロセッサアーキテクチャであるDynamic Neural Accelerator (DNA) を開発しました。そして、当社はこのアーキテクチャを検証し、特許を取得したDNAアーキテクチャに基づいてSAKURAシリコン・ソリューションの初期設計を行いました。
先日、次世代量産シリコンである「SAKURA-II」を発表しました。SAKURA-IIは、柔軟性、電力効率に優れているだけでなく、生成系AIを含むエッジでの複雑なモデルのリアルタイム処理に優れています。業界をリードするメモリ容量と帯域幅を持つSAKURA-IIは、進化した当社のDNAアーキテクチャを活用し、低消費電力環境でビジョンタスクや大規模言語モデル(LLM)をシームレスに処理します。
現在、日本、インド、シンガポール、米国を含むグローバルな事業拠点を持つに至り、私たちはこれまでの歩みとチームの成果を大変誇りに思っています。EdgeCortixは、お客様それぞれのエッジ推論に対するニーズにどのようにお応えできるか、共に考えさせていただきます。当社のウェブサイトをご覧いただき、ぜひお問い合わせください。
SAKURA-II AI アクセラレータ プラットフォーム
SAKURA-IIは、最先端の60TOPSのAIアクセラレータで、低遅延を実現するDynamic Neural Accelerator(DNA)により、ビジョンから生成系AIまで業界最高の効率を提供します。
SAKURA-IIは、小さなフットプリントと省電力のシリコンデバイスで、高速でリアルタイムのバッチサイズ1のAI推論を必要とするアプリケーション向けに設計されています。
SAKURA-IIを駆動するDNAコアはランタイムで再構成可能であり、重要な性能特性を維持しつつ、複数のディープニューラルネットワークモデルを同時に実行できます。
当社のMERAコンパイラとソフトウェアフレームワークは、最新のニューラルネットワークモデルをフレームワークに依存しない方法で展開するための堅牢なプラットフォームを提供します。
複数のフォームファクタプラットフォームが用意されており、システム統合、容易な評価、迅速な市場投入が可能です。
「エッジでの情報処理における大きな変化を考慮すると、企業は今、データキュレーションとAIによる意思決定が一緒に行えるクラウドレベルに近いパフォーマンスを求めています。このような背景から、省電力でコストパフォーマンスの高いインテリジェントなソリューションを必要とするさまざまな分野の実用的なビジネスニーズが高まり、EdgeCortixのソリューションセットの市場機会はますます広がっています。データとデバイスの両方が世界的に急激に増加していることを考えると、既存のソリューションよりも桁外れに優れたエネルギー効率と低い総所有コストでパフォーマンスを実現できる業界をリードするIPポートフォリオを持ち、エッジAI市場に革新を起こしているEdgeCortixを今後サポートしていきたいと思います。」
ソフトバンクの先端技術研究所 所長である湧川隆次氏は、次のように述べています。「ネットワークインフラの性能向上と省電力化は、将来にかけて大きな課題です。EdgeCortixは、これらの課題を同時に解決するために必要なIPと技術に関する専門知識の両方を提供するパートナーとして期待しています。私たちは、今後も質が高いネットワークを提供するため、EdgeCortixと協力して、さらなる性能向上と省電力を実現する最適なアクセラレーターの研究を進めていきます」
「EdgeCortixは、市場において実にユニークなポジションにあります。主要な産業分野でAIアクセラレーションを活用した大規模なビジネスニーズに対応していることに加え、市場参入のためのソリューションをどのように開発するかというそのビジネス戦略が、大きな差別化要因となっています。半導体企業は少し近視眼的傾向があり、ほとんどの企業は、いかに素晴らしいソフトウエアのコードを提供するか、または、半導体のハード設計に注力しているかのどちらかです。しかし、EdgeCortixの特徴は、ソフトウェアとハードウェアIPの協調設計を行い、顧客のニーズに応じたソリューションを提供するというアプローチにあります。ソフトウェア中心のハードウェア・エコシステムで提供するこのアプローチこそが、同社の成長のキーであり、AIアクセラレーションの分野では他に類を見ない企業です。」
シリコンバレー・ジャパン・プラットフォーム エグゼクティブ・コミッティ・メンバー
「業界全体において、AI/機械学習のワークロードがかつてないほど増加する中、業界を牽引するIPプロバイダであるEdgeCortixと共に提供するソリューションは、当社のIntel Agilex FPGAベースの製品ポートフォリオを完全なものにします。当社の顧客は、現在だけでなく、将来の様々なビジネスニーズにおいて、リスクやコストを下げながら、パフォーマンスを向上させることができるという高い水準のAI推論ソリューションを求めていました。」
「多くのお客様がAI技術を含むアプリケーションソフトウェアを実装することが予想される ため、RZ/V MPUシリーズにMERAコンパイラと関連ツールセットを追加することに価値が あることをすぐに認識しました。お客様のニーズを満たすためにイノベーションを推進する 当社では、EdgeCortixと協力し、堅牢で高性能かつ柔軟なAI推論ソリューションを迅速にお 客様に提供します。EdgeCortixは素晴らしいパートナーであり、継続的な関係を築くこと で、我々とエンドユーザーに大きな価値をもたらすであろう今後の機会と可能性に期待して います。」